格差社会を生き延びるための『真田丸』が完璧に身につくブログ【第四部:大坂の陣編】

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「歴史が私をどう評価するか、お手並み拝見としよう。」

…人のまことの値打ちというのは己が決めるのではなく、時が決めるのでござる。

 

 

第四十二回「味方」

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語り「豊臣と徳川の戦が目前に迫る中、信繁は、監視の目をあざむいて九度山から脱出、大坂入城を果たした。そこで彼を待っていたのは…」

阿茶局「日の本中の大名を率いるのでございます。一気に攻め滅ぼしてしまわれませ」
このヒトの存在感、最初から最後まで本多正信級だなぁ。

毛利勝永「確かに上田城の話は聞き及ぶ。しかし初めの戦いは今から三十年も前の話。おぬしは二十歳にもならぬ若造であったはずだが」
真田幸村「早熟でござった」
勝永「その時は旗を振っていただけという噂もあるが」
幸村「噂は噂」
よっオヤジ譲りの、ハッタリ!

幸村「確かに牢人衆にまとまりはない。だがそれはおのおのが自分の行く末に望みを持っているからこそ。あの者たちは今の境遇から這い上がろうとしてここに集った。無理やり駆り出された徳川の兵たちとはそこが違う。この戦、十分勝てる」

この台詞は決してハッタリじゃないね!

「望み」…きわめて重要なキーワードです。

 

 

 

 

第四十三回「軍議」

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真田幸村「私は本当に負ける気がしないのです。我らは決して負けない。ここに死に場所はない。死にたいのなら徳川につくべきだ」

「負ける気がしない」父・昌幸の言葉ですね…。涙


茶々「私の愛した人たちは皆この世に未練を残して死にました。父上も母上も兄上も柴田の父も。捨も」
幸村「太閤殿下は?」
茶々「「私の愛した人たち」と言いました。私はどうなっても構いません。秀頼を死なせないで」

え、太閤殿下のこと、愛してなかったのか?泣

大野治長「有楽様。今の言葉は聞き捨てなりませぬ。ここにいるのは豊臣を守るために集った者たちでございます。我らにとってはあくまでも客人。非礼は許されません」

治長もねぇ、悪くはないけどなんかビミョー…。

毛利勝永「俺は己の力を試してみたかった。それだけだ。今の俺の腕が戦場でどれだけ通じるか。それを見極める。だからここに来た!あんたに乗ったのは恩を売るためだ。京に攻め込むと言ったな。その役目、俺にやらせろ!家康の首は俺が取る!」

幸村「我らは別々の思いを持ってここに集まってきました。しかし一つだけ通じ合っている事があります。皆それぞれ望みを持っている。生きる望みを。だからこそ我らは強い」

デタ!コトあるごとの「望み」。
第一回「船出」において、昌幸が武田勝頼へ諌言した台詞…
「捨てばちにならず、最後まで望みを捨てなかった者にのみ、道は開けまする」

コレがなんと全五十回に通底してるのです。…うぅ。泣

 

 

 

第四十四回「築城」

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徳川家康「これは?」
本多正信「急ごしらえの出城のようでございますなあ」
家康「ああ、いらぬ所に造りおって。誰が守る?」
本多正純「真田左衛門佐」
家康「真田。また真田か!」

毛利勝永「もういい。俺は降りた。ここに俺たちの居場所はないぞ!」

豊臣秀頼「左衛門佐。豊臣を見捨てぬというのはまことだな?」
幸村「私は亡きお父上太閤殿下にお誓い申し上げました」
秀頼「この出城、仕上げよ。私が許す。私はそなたらを信じておる」

幸村「鎧をあつらえてくれ。色は赤。武田の武勇の証しじゃ」

高梨内記「城の名は何とします?」 
幸村「決まっているだろう…真田丸よ!」

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われわれはこのオープニング(ココではエンディング)を四十三回にわたり、この回のこの台詞のために観せられて(魅せられて)きたのです!
あまりにも圧倒的すぎるこの曲。

ヴァイオリン:三浦文彰、ピアノ:辻井伸行による『あさイチスペシャルLiveも圧倒的すぎます!

www.youtube.com

 

 

 

第四十五回「完封」

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徳川家康「先の戦ではわしに楯突いてくれたのう」
直江兼続「まだその話を蒸し返されますか」
家康「大層な文を送りつけおって。おかげで百二十万石が…え~っと、何万石であったかのう?」
上杉景勝「…三十万石でござる」

真田幸村「後藤殿、木村殿、長宗我部殿は私と共に真田丸に籠もられたい。毛利殿は北の守り。明石殿は東の守り。よろしくお願い致す。おのおの抜かりなく


幸村「我こそは真田左衛門佐幸村!」

景勝「源次郎め。あっぱれな戦いぶりよ!
日の本一の兵!真田左衛門佐!」

高梨内記「あちらにも赤備えがおりますぞ!」
幸村「あれは井伊直孝の陣。かの井伊直政次男坊じゃ」
内記「井伊でございますか」
幸村「向こうにもここに至るまで物語があるのだろうな」
内記「一度聞いてみたいものですなあ」

井伊直政とは井伊直虎の嫡男。
そうです!なんと次作大河ドラマのPRまで挿入するとは!

恐るべし、三谷幸喜。恐るべし、NHK

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…ま、観ないだろうけどなぁ。

 

 

 

第四十六回「砲弾」

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茶々「まことの事を言います。私は秀頼と一緒にいられればそれでよいのです。この城だって手放せというのなら手放しましょう。どこか遠くの小さな国へ移って、そこで皆で暮らせればそれ以上は望みませぬ。私と秀頼と…そして左衛門佐がおれば」

出浦昌相「そなたの父は、どんなにむちゃに見えても常に先を見据えていた。お前がやろうとしている事はそれとは違う。お前の父親が必死に守ってきた真田の家を滅ぼすつもりか!」
真田信之「父上も源次郎もさんざんむちゃをしてきたではないか!わしだって一度くらいは!

真田信尹「源次郎信繁は父親に似て度胸もあり知恵も働き、そのうえ我ら兄弟に似ず義に厚い男でございます。寝返る事はまずないと」

真田幸村断を下すべきはもちろん殿でございます。しかしその断が誤りであれば、私はいかなる手を使っても食い止めまする。私は戦に勝つためにここに参ったのでござる」

信尹「大御所様からの書状だ。寝返った時の褒美が書いてある。…読まんでいい」

本多正信「上様。戦というものはただ勝てばよいというものではございませぬ。いかに兵を損なわずに城を落とすか。そこが肝要」

語り「この日、徳川の陣から最新鋭のカルバリン砲が大坂城に向けて発射された。その一発の砲弾が多くの人々の運命を狂わせる」


最終回が近づくにつれ、もう語り尽くせない想いが募るなぁ。

なので、鬼塚の陳腐なコメントもどうやら「ここまでのようだな」

 

 

第四十七回「反撃」

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茶々「茶々を叱って下さい。あれほど和睦はしないと言っておきながら」

真田幸村「望みを捨てぬ者だけに道は開けるのです」

作兵衛「安房守様は生涯を懸け武田の領地を取り戻そうとされていた。信玄公への忠義を死ぬまで忘れなかった。そのためにはどんな手でも使った。卑怯者の汚名も着た。源次郎様はその血を受け継いでおられる。あの方は太閤殿下のご恩に報いるためには何でもする。そういうお方じゃ!」

阿茶局真田丸は取り壊し。ついでに、お堀も埋めてしまいましょう。お城が裸になればいくら面の皮の厚い牢人たちも出ていかざるをえなくなる。そうお考えになりませんか」
阿茶局「どうせ戦はもう終わっているのですから」
大蔵局「埋めてしまいましょう」
阿茶局「埋めてしまいましょう」
大蔵局「埋めてしまいましょう」

幸村「戦えぬ我らに家康が約定を守るとお思いか!」

大野治長「母上は豊臣をお潰しになられるおつもりか!」

豊臣秀頼「左衛門佐。そなたはしぶとい。討って出ると進言し、退けられたら真田丸を造り、和睦が決まれば今度はいかに有利に事を進めるかを考える」
「望みを捨てぬ者に道は開けるとそなたは言った。…私はまだ捨ててはいない!」

 

 

 

第四十八回「引鉄」

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語り「豊臣と徳川が和睦。しかし、真田丸は取り壊され、城は堀も埋め立てられた。裸同然となった大坂城真田信繁の本当の戦いが、ここから始まる」


大蔵局「左衛門佐、左衛門佐。耳障りじゃ!」


真田信之「文には書いておらぬがわしには分かるのだ。恐らくは大御所様と刺し違えるつもりであろう。止められるのは わししかおらぬ」…「いや。俺には分かる。弟は死ぬ気だ」

真田幸村「私にも一人優れた兄がおります。私は兄を超えようと必死だった。超えたとも思った。しかし超えられるものではなかった。ところが兄に言わせれば向こうも私に負けまいと必死だったらしく。兄弟とはそういうものではないのかな」

 

 

 

 

第四十九回「前夜」

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徳川家康「今のわしがあるのは太閤殿下のおかげじゃ。しかしわしは豊臣を滅ぼす。秀頼公があそこにおっては徳川のためにならんのじゃ。それゆえの戦と思うてくれ」

家康「親子二代で楯つきおって。まだわしを苦しめおる。…真田めが」

室賀久太夫「待たれよ!真田といえば真田安房守」
真田信尹安房守は我が兄でございます」
久太夫「通す訳にはいかぬ。我が父・室賀正武は真田安房守の罠にはまり…」
真田信之「黙れ小童~!」

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信之の小童返しキタ━━━━━━m9( ゚∀゚)━━━━━━ッ!!

信之「決してお前を死なせはせん!それがわしの使命だからだ!あの時わしはお前と父上と三人で誓った。またいつか晴れて酒を酌み交わそうと。父上はもうおられぬが、わしはまだその約束を果たすつもりでいる。それを言いに来た」

信尹「生きたいように生きればよい」

真田幸村「よう耐えてくれた」
春「泣いてもよいのなら泣きますよ?」
幸村「いやいい」
春「私は大谷刑部吉継の娘でございます」
幸村「そうであった」
春「…ご武運を」

きり「こうなったら、お上様とご一緒しますよ、最期まで。源次郎様がいない世にいてもつまらないから」

語り「高梨内記の娘に関してはさまざまな言い伝えがある。真田信繁の側室であったとも、彼の子どもを宿したとも。真偽はともかく一つだけ確かなのは信繁に関わった女性たちの中で最も長くそばにいたのは彼女だという事である」


幸村「それではおのおの抜かりなく」

幸村「これでしまいか~!徳川兵に真の武士は一人もおらんのか~!」
伊達政宗「もうよ~い! 弾は尽きた」

このシーンもジツは信繁と政宗の若き日の出逢いからの伏線の回収でした。オワカリですか?ニヤリ。

政宗「真田左衛門佐。よう、わしを頼ってきた。ご妻女の世話一切喜んで見ようではないか」
「伊達陸奥政宗である。心配はいらん。そなたたちの身の上はわしが一命に懸けて預かった。時に…ずんだ餅はお好きかな?」

 

 

 

最終回

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真田幸村「私は命が惜しい。だから明日も決して死なん。必ずここへ戻ってくる」「命を惜しめ。そして必ず勝て」

幸村「私は私という男がこの世にいた証しを何か残せたのか」
高梨内記「人のまことの値打ちというものは己が決める事ではございません」
幸村「誰が決める?」
内記「時でござる」


内記「早蝉ですな」

作兵衛「ええ。今年は陽気がいいんで先走ったやつが出てきたんでしょう」

幸村「では私もひとつせわしなく鳴いてくるか」

伊達政宗「見事な戦いぶりよ」

上杉景勝「武士と生まれたからには、あのように生き、あのように死にたいものだ」

景勝「源次郎。さらばじゃ」


茶々「望みを捨てなかった者のみに道は開けるのです。恐れる事はありません」

徳川家康「戦で雌雄を決する世は終わった!おぬしのような戦でしか己の生きた証しを示せぬような手合いは生きていくところなどどこにもないわ!」
幸村「そのような事は百も承知!されど私はお前を討ち果たさねばならぬのだ!我が父のため!我が友のため!先に死んでいった愛する者たちのために!」

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そうなんです…。幸村は“義”のみならず「愛と勇気の旗」印のもと戦っていたのです。うぅ。泣


幸村「ここまでのようだな」


幸村「長い間、よう仕えてくれた」

佐助「はっ」

幸村「いくつになった?」

佐助「五十五でございます」

幸村「…疲れたろう」

佐助「全身が痛うございます」

幸村「だろうな」

幸村、まさかの最期の台詞がコレ。堺雅人の演技といい演出といい、素晴らしすぎるシーンでした。泣

語り「 これより七年後、真田信之松代藩十万石の大名となった。そして幕末、松代藩徳川幕府崩壊のきっかけを作る天才兵学者・佐久間象山を生み出すことになるのだが、それはまだ遠い先の話である」


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長きにわたったこのブログも、「ここまでのようだな」。

最後は、なんと93歳まで生き抜いたと言われる、真田伊豆守信之(信繁の兄)辞世の句をもって擱筆とします。

「何事も 移ればかわる世の中を 夢なりけりと 思いざりけり」

真田丸 永遠に…。